埼玉医科大学総合医療センター消化管・一般外科では、「患者さんに対する十分な説明と、合併症のない、専門医による治療」をモットーとし、急性虫垂炎・鼠径ヘルニア・肛門疾患などの一般外科的疾患から、食道・胃・大腸の悪性疾患・炎症性腸疾患・緊急性の高い急性腹症・急性消化管出血・腹部外傷など幅広い範囲でそれぞれの専門医が診療を担当しています。
外来診療はそれぞれの臓器の専門医がフォローアップ(術後)外来や化学療法外来を担当しており、新患の方で入院治療が必要な場合については、外来医長を中心に診断・治療方針をたてた後、病棟へと引き継ぐようにしています。病棟診療は3~4チームに分かれ、外科診療の基本となるチーム医療を徹底しています。良質な外科治療は良質なチーム医療から生まれると考えているからです。消化管内視鏡を含めた各種検査も専門医の指導のもとで行われています。週3回カンファレンスがあり、術前・術後症例の検討を行い、治療方針に関するディスカッションを行い、診療科全体で治療の最終方針を確認しています。
「外科」とはいっても手術ばかりではなく、内視鏡治療、薬剤や放射線を用いた治療も組み合わせて、個々の患者さんにとって最良の治療法を選択して行っています。このような治療のことを一般に集学的治療といいます。特に消化管のがん(悪性疾患)の患者さんの診療にあたっては、関連診療科や連携施設の協力のもと、良質な医療の提供に鋭意努めています。手術に関しても、機能温存手術や小切開手術・腹腔鏡補助下手術といった患者さんに負担の少ない手術方法(低侵襲手術)も積極的に取り入れて行っており、治療成績の向上とともに患者さんの満足度の向上にも努めています。